あんたは私の何を知る?

反逆と多趣味のDiaries

『星に願いを、そして手を』

 こんにちは。べりべりもなもなです。読書家気取りの「夏休みが終わる前日に宿題に追われて答えを右から左に写す自称効率重視コピー機」のような感想文の時間です。是非、お付き合いください。

 

 

 青羽悠さんが著した『星に願いを、そして手を』を読了した。本屋大賞を受賞されたようで、あの朝井リョウ氏が絶賛したと本屋のポップに煽られ購入した。何よりも著者が処女作かつ高校生の時に出版した作品ということで読みたくて堪らなかった。

 僕は普段、「朝井リョウなんて大衆小説に迎合した早稲田卒大物小説家気取りで何様だ!」なんて言ってしまう価値下げ糞野郎だ。しかし純文学ばかり読んでいるとどうにも気が狂いそうだったので今回はその「何者」かもよく知らない朝井リョウが絶賛したこの作品を手にとってみることにした。

 

 読み進めて行くと苦い若者の葛藤を描いた青春群像劇だ。この文脈にはありがちな夢、恋人との関係のねじれ、恋愛が描かれていて、プーさんのハニーハント入り口から香る甘い匂いがプンプンする。馥郁たる香りというよりは甘ったるい蜜のような香りだ。青春群像劇を求める読者は前者より後者の香りを楽しみに読書するだろうから、これはこれで仕方がないことなのだ。でも私はその香りが嫌いだ。

 

 

 しかし、高校時代を終え何年も経った今、読了したから得られる感情も幾つかあった。この小説をひらけば高校校舎のリノリウムの床を鳴らす上履きの音が聞こえてくるし(私の高校は上履きは無く土足だったがそれでもリノリウムの床はエンエンと鳴くだろう)、放課後に文化祭の会議をするという大義名分の元サイゼリヤにたむろしていたあの日のミラノ風ドリアの匂いが香ってくる。(高校生とサイゼリヤ松本人志浜田雅功のようにお互い離れたくても切り離せない関係にあるのだ。異論は絶対に認めない。)ちなみにサイゼリヤはサイゼリ「ア」ではないので悪しからず。

 

 ここでは小説自体の内容については一言も触れることはしない。なぜなら私は中学生時代に友人にONE PIECEの重大なネタバレをされたからだ。それも修学旅行先のバスの中で。絶対にあの天然パーマは許すわけにはいかない。それからというもの、私はネタバレと天然パーマは苦手なものに分類されてしまった。

 この小説を読むとまるで高校時代にタイムリープしたようにあの頃見ていた風景が鮮明に視えるのだ。ドラえもんなんていらない。タイムマシンなんていらない。

 

 

 

 

 

 前田敦子さんが結婚して子供も産まれたようですね。あの頃文字通り神々しく発光していた神7の一人が新しい道標を作りました。神7も3人結婚してしまいこんな未来なんてくるとは思ってなかったのです。あの頃はずっとずっとこの毎日が続くと思っていました。でもそんなわけがないのです。時代は前に進んでいるのです。「こんな毎日が続けばいいのに」なんて単なるエゴでそれ以上でもそれ以下でもない。エゴは無理に押し付けてはいけない。まぁエゴだから押し付けているのだけれでも。

 

 

 

 そう言えばあのモノをよく失くすアイツは元気してるかなぁ。あの頃は私がカレー屋になってアイツが世界一のテーマパークを作る馬鹿みたいな夢描いてたな。夢も失くしてしまったのかな。

 

 

お前今何してる?????

  

 

 

                                   bye♩